2026年2月5日放送の「カンブリア宮殿」に京都の老舗化粧品ブランド「よーじや」が取り上げられ、あの有名なロゴの誕生秘話や、カフェ・そば店などの新業態展開が話題となっています。
多くのメディアが「伝統と革新の融合」と称賛する中、本記事では別の角度から、老舗企業の多角化戦略の光と影を検証します。新ロゴの制作にはいろいろな批判があったと現社長國枝 昂さんがのべられています。
ほめられてかえる伝統はありえないと!
よーじやの象徴的なロゴ:手鏡に映る京美人の誕生秘話

よーじやといえば、手鏡に映る女性の顔のロゴが印象的です。実はこのロゴ、外部デザイナーではなく、よーじや2代目社長・國枝信雄氏が自らデザインしたものだったのです。
ロゴの誕生(1965年): 國枝信雄氏が1965年にあぶらとり紙の表紙としてデザインしたこのロゴは、以後60年近くにわたってブランドの象徴として愛され続けています。
手鏡に映る京美人の横顔というシンプルながらも印象的なデザインは、京都の伝統美を見事に表現しています。
社長自らがデザイナー: 通常、企業ロゴは専門のデザイナーに依頼するものですが、國枝氏は自らペンを取りました。これは経営者のブランドへの深い想いと美的センスの高さを物語っています。
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2025年リブランディング:新キャラクター「よじこ」誕生
伝統のロゴを守りながら、よーじやは2025年に大胆なリブランディングを実施しました。

新キャラクター「よじこ」: 手鏡から飛び出した全身キャラクターとして誕生した「よじこ」は、イラストレーター・坂崎千春氏がデザインを担当しています。
2つのデザインの共存:
- 伝統のロゴ(1965年~):國枝信雄氏デザインの手鏡に映る京美人
- 新キャラクター「よじこ」(2025年~):坂崎千春氏デザインの全身キャラ
この2つのデザインを使い分けることで、伝統を守りながら新しい顧客層へのアプローチを図っています。
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よーじや新業態の展開:カフェとそば店の増加
近年、よーじやは化粧品販売だけでなく、飲食業態への進出を加速させています。
よーじやカフェ: 京都の観光地を中心に展開されているカフェ業態。抹茶カプチーノのラテアートにあの有名なロゴの顔を描くなど、ブランドイメージを巧みに活用しています。
そば店業態: 最近では、京都の伝統食であるそばを提供する店舗も増加中。化粧品ブランドが飲食業に進出するという異例の展開が注目されています。
主な店舗展開エリア:
- 京都市内(祇園、嵐山、銀閣寺など観光地)
- 東京(一部エリア)
- その他主要都市への展開計画
肯定的評価:老舗の柔軟な戦略
よーじやの新業態展開について、以下のような評価があります。
ブランド体験の拡張: 化粧品を買うだけでなく、カフェで「よーじや体験」を楽しめることで、ブランドへの親近感が増すという効果があります。
観光客の集客力: 京都を訪れる国内外の観光客にとって、よーじやカフェは「インスタ映え」スポットとして人気があり、若い世代への認知度向上に貢献しています。
収益源の多様化: 化粧品市場の競争激化の中、飲食業という新たな収益源を確保することで、経営の安定化を図っています。
リブランディングの巧みさ: 伝統のロゴを残しながら新キャラクターを導入することで、既存ファンを失わずに新規顧客を獲得する戦略は評価できます。
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批判的視点:多角化とリブランドの落とし穴
しかし、他のブログが手放しで称賛する中、冷静に考えるべき問題点もあります。
リブランディングの必然性への疑問: 60年近く愛されてきたロゴに、なぜ今「よじこ」という新キャラクターが必要だったのか。伝統的なロゴで十分差別化できていたはずです。
新キャラクター導入により、ブランドイメージが分散し、かえって認知が薄れる危険性はないでしょうか。
「ゆるキャラ化」への懸念: 手鏡から飛び出した全身キャラクターという設定は、よーじやの持つ上品で洗練されたイメージと本当にマッチしているのでしょうか。安易な「かわいい路線」への転換が、大人の女性客を遠ざける可能性もあります。
ブランドの希薄化リスク: 化粧品ブランドが飲食業に手を広げることで、本来の「あぶらとり紙の老舗」というブランドイメージが薄れる危険性があります。
消費者の頭の中で「よーじやって何の会社?」と混乱を招く可能性があります。
本業とのシナジー不足: カフェやそば店が、化粧品の売上にどれだけ貢献しているのか。
単に「ロゴを使った別事業」になっていないか。本来のコア事業である化粧品開発への投資やリソースが分散していないか、疑問が残ります。
飲食業の専門性の問題: 化粧品製造と飲食業は全く異なる業種です。衛生管理、食材仕入れ、調理スタッフの育成など、専門的なノウハウが必要です。果たしてよーじやはこれらの分野で十分な競争力を持っているのでしょうか。
過度な観光依存: カフェやそば店の多くは観光地に立地しており、観光客の増減に業績が大きく左右されます。
インバウンド需要に頼りすぎることで、国際情勢や経済変動の影響を受けやすくなります。
価格設定の妥当性: よーじやカフェのメニューは、一般的なカフェと比較してやや高めの価格設定です。これが「ブランド料」として受け入れられる範囲なのか、それとも単なる「観光地価格」なのか。
地元客のリピーター獲得につながっているかは疑問です。
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國枝信雄氏のデザインと現代のリブランド:対照的なアプローチ
興味深いのは、2つのデザイン誕生の背景の違いです。
1965年・國枝信雄氏: 経営者自らがブランドの顔となるロゴをデザイン。外部に頼らず、自身の美意識と京都への想いを込めて創作しました。
2025年・坂崎千春氏: 外部のプロフェッショナルに依頼し、現代的なキャラクターデザインを導入。より計算されたマーケティング戦略の一環と言えます。
どちらが優れているかではなく、時代によって求められるアプローチが変化していることを示しています。ただし、「経営者の想い」と「マーケティング戦略」のどちらがブランドの本質を表現できるのか、という根本的な問いは残ります。
老舗企業の多角化:成功と失敗の分かれ目
ビジネス史を振り返ると、老舗企業の多角化戦略は成功例ばかりではありません。
失敗パターン: 本業の強みを活かせない分野への進出、経営資源の分散、ブランドイメージの毀損などにより、本業まで傾くケースがあります。
成功の条件: 本業とのシナジー効果、明確な差別化戦略、専門人材の確保、段階的な展開などが重要です。
よーじやの場合、「京都」「伝統」「美」というブランドイメージは飲食業とも親和性がありますが、それだけで長期的な成功が保証されるわけではありません。
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2/5カンブリア宮殿で注目すべきポイント
2月5日の放送では、以下の点に注目して視聴することをお勧めします:
- リブランディングの真意: なぜ伝統のロゴに加えて新キャラが必要だったのか
- 多角化の具体的な戦略: なぜ飲食業なのか、今後の展開計画は
- 收益構造: 化粧品と飲食、それぞれの売上比率や利益率
- 國枝信雄氏のデザイン哲学: ロゴに込められた想いと背景
- 社内体制: 異業種展開に対応する組織づくり
- 課題認識: 経営陣が認識しているリスクや課題
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消費者として考えるべきこと
よーじやのカフェやそば店を利用する際、以下の点を考慮してみてください:
価格と価値のバランス: ブランド料を払う価値があるか、料理やサービスの質は価格に見合っているか。
本物の京都体験か: 観光客向けの「なんちゃって京都」ではなく、本当に京都の文化や伝統を感じられるか。
化粧品との連携: カフェやそば店で化粧品を試せる、特典があるなど、本業とのシナジーが感じられるか。
新旧デザインの使い分け: 伝統のロゴと新キャラ「よじこ」がどのように使い分けられているか、ブランドの一貫性は保たれているか。
まとめ:伝統企業の挑戦を冷静に見守る
よーじやの新業態展開とリブランディングは、老舗企業の生き残り戦略として興味深い事例です。2代目社長・國枝信雄氏が1965年にデザインした伝統のロゴは60年近く愛され続け、
2025年には坂崎千春氏デザインの新キャラクター「よじこ」が誕生しました。
しかし、多くのメディアが「素晴らしい挑戦」と絶賛する中、私たちは以下の点を冷静に見極める必要があります:
- 本業である化粧品事業への影響
- 飲食業における競争力と持続可能性
- ブランドの一貫性とアイデンティティの維持
- 観光依存からの脱却戦略の有無
- リブランディングの必然性と効果
伝統を守りながら革新に挑戦することは賞賛に値します。しかし、「伝統企業だから応援する」という感情論ではなく、ビジネスとしての合理性や持続可能性を客観的に評価することが重要です。
國枝信雄氏が自らデザインした伝統のロゴには、経営者の想いと美意識が込められています。それに対し、新キャラクター「よじこ」は現代的なマーケティング戦略の産物です。
両者が共存することで、よーじやが伝統と革新の両立に成功するのか、それとも方向性の不明確さからブランドが希薄化していくのか。今後の展開を注意深く見守る必要があります。
注意: 本記事は2026年2月5日放送予定の「カンブリア宮殿」および公開情報に基づいていますが、放送内容の詳細については実際の番組をご確認ください。最新の店舗情報やブランド展開については、よーじや公式サイトをご確認ください。
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