「教育は根性ではなく、科学である」——この革新的な主張で日本の教育界に大きな波紋を投げかけた経済学者がいます。慶應義塾大学教授の中室牧子さんです。
37万部を超える驚異的なベストセラー『「学力」の経済学』の著者として、そしてテレビ朝日「大下容子ワイド!スクランブル」のコメンテーターとしても広く知られる彼女。
日本における教育経済学研究の第一人者として、エビデンス(科学的根拠)に基づいた教育政策の重要性を説き続けています。
奈良県で育ち、慶應義塾大学で経済学の巨匠・竹中平蔵氏から薫陶を受け、日本銀行と世界銀行で実務経験を積み、アメリカの名門コロンビア大学で博士号を取得。
そして母校の教授として教壇に立つまで——。
本記事では、中室牧子さんの華麗なる経歴と、彼女が日本に切り拓いた教育経済学という新しい学問分野について、詳しく解説していきます。
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中室牧子のプロフィール:教育経済学者としての現在地
基本プロフィール
中室牧子(なかむろ・まきこ)さんは1975年生まれの50歳。奈良県出身の経済学者です。
現在の主要な肩書き
| 分野 | 役職 |
|---|---|
| 学術 | 慶應義塾大学総合政策学部 教授 |
| 学術 | 慶應義塾大学政策・メディア研究科委員 |
| 研究 | 東京財団政策研究所 研究主幹 |
| 研究 | 経済産業研究所(RIETI)ファカルティフェロー |
| 学術 | 日本学術会議会員(第26期) |
| 行政 | デジタル庁 シニアエキスパート(デジタルエデュケーション担当) |
| 行政 | デジタル行財政改革会議 委員 |
| 行政 | 規制改革推進会議 委員 |
| 行政 | 産業構造審議会 委員 |
| メディア | テレビ朝日「大下容子ワイド!スクランブル」コメンテーター |
| メディア | 朝日新聞 論壇委員 |
この肩書きを見るだけで、中室さんが学術界、政府、メディアの各方面で活躍する稀有な存在であることがわかります。
専門分野:教育経済学とは
中室さんが専門とする「教育経済学」とは、教育を経済学の理論と手法を用いて科学的に分析する応用経済学の一分野です。
教育経済学が明らかにすること
- どのような教育手法が実際に効果的なのか?
- 教育にかかるコストと得られる成果の関係は?
- 教育は社会の格差を縮小するのか、それとも拡大するのか?
- 奨学金制度は本当に進学率を上昇させるのか?
- 親の経済状況は子どもの学力にどのような影響を与えるのか?
従来、日本の教育論は「〜すべきだ」という規範論や、個人的な経験に基づく主張が中心でした。中室さんは、そうした議論に対して「科学的根拠(エビデンス)」の重要性を訴え続けています。
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学歴:奈良からニューヨークへ至る学びの軌跡

中学・高校時代:国立の名門校で学ぶ
中室牧子さんは、奈良県にある国立大学法人奈良女子大学の附属中等教育学校・高等学校で学びました。
奈良女子大学附属の特徴
この学校は、国立の中高一貫校として知られ、以下のような特徴があります。
- 国立大学法人奈良女子大学の附属学校
- 中高一貫教育による継続的な学習環境
- SSH(スーパーサイエンスハイスクール)指定校
- 生徒の自主性を重んじる教育方針
- 自由な校風の中での多様な学び
この環境で培われた自主的に学ぶ姿勢と、論理的思考力が、後の研究者としての基盤を形成しました。
大学時代:慶應義塾大学SFCでの出会い
1998年卒業:慶應義塾大学環境情報学部
中室さんは、1998年に慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(通称SFC)の環境情報学部を卒業しました。
SFCの革新性
SFCは1990年に開設された、慶應義塾大学の中でも最も先進的なキャンパスです。
- 「問題発見・問題解決」を教育の中心に据える
- 学部の垣根を超えた学際的なアプローチ
- IT教育の先駆け的存在
- 自由で革新的な学風
- 企業や社会との密接な連携
中室さんはSFCの第5期生として入学。開設からわずか5年目という、まだ新しく実験的な教育環境の中で学びました。
運命の出会い:竹中平蔵研究会
恩師・竹中平蔵氏との邂逅
中室さんの人生を決定づけた出会いが、竹中平蔵教授(当時)の研究会でした。
中室さん自身がこのように振り返っています。
「SFCの5期生で、現在もSFCにいらっしゃる竹中平蔵先生の研究会の5期生です。竹中研は本当にユニークな場所でした」
竹中平蔵氏とは
竹中平蔵氏は、日本を代表する経済学者であり、政治家でもあります。
- 専門:マクロ経済学、経済政策論
- 慶應義塾大学総合政策学部 教授(当時)
- 後に小泉純一郎内閣で閣僚を歴任
- 経済財政政策担当大臣
- 金融担当大臣
- 総務大臣
竹中研究会の錚々たる同期・先輩たち
竹中研究会からは、多くの実業家や研究者が輩出されています。
- 井庭崇(慶應義塾大学教授)- 4期生
- 青柳直樹(元GREE最高財務責任者)
- 佐々木紀彦(NewsPicks編集長)
- 山口絵理子(マザーハウス創業者・社長)
- 山崎大祐(マザーハウス副社長)
このような才能あふれる仲間たちとの切磋琢磨が、中室さんの思考を鍛えていきました。
竹中氏から学んだ3つの重要な教え
中室さんが竹中氏から学んだ最も重要な教えは、以下の3点です。
1. 「What’s the problem?」(問題は何か?)
常に「本当の問題は何なのか」を問い続けること。問題を正確に定義することが、すべての解決策の出発点である。
2. 「Fact」(客観的事実に基づく)
主観や感情ではなく、客観的な事実(データ)に基づいて議論すること。これにより、議論の質が高まり、建設的な結論に到達できる。
3. 「研究会の主役は皆さんだから」
学生自身が主体となって学び、議論し、発表する。教授は導くが、主役はあくまで学生である。
これらの教えは、後に中室さんが提唱する「エビデンスベースの教育政策」という研究姿勢に直結しています。
大学院:コロンビア大学での挑戦
日本銀行での5年間の実務経験を経て、中室さんは大きな決断をします。安定した中央銀行の職を辞し、アメリカ留学の道を選んだのです。
2005年:コロンビア大学修士課程修了(MPA) 2010年:コロンビア大学博士課程修了(Ph.D.)
コロンビア大学の威信
ニューヨーク市マンハッタンに本部を置くコロンビア大学は、アメリカを代表する名門大学の一つです。
- アイビーリーグには属さないが、それに匹敵する威信
- 全米トップクラスの総合大学
- QS世界大学ランキングの常連上位校
- 多数のノーベル賞受賞者を輩出
- 国際色豊かな学習環境
取得した2つの学位
中室さんはコロンビア大学で2つの学位を取得しました。
MPA(Master of Public Administration:公共政策学修士)
- School of International and Public Affairs(国際公共政策大学院)
- Economic Policy Management Program(経済政策マネジメントプログラム)
- 公共政策の立案と実行に必要な知識とスキルを習得
Ph.D.(Doctor of Philosophy:博士号)
- Graduate School of Arts and Sciences(大学院芸術科学研究科)
- 専攻:経済学(教育経済学)
- 研究者として最高位の学位
- 独自の研究を遂行する能力の証明
コロンビア大学での博士課程修了は、世界トップレベルの研究能力を持つことの証明です。授業はすべて英語で行われ、世界中から集まった優秀な学生たちとの議論も英語。ノンネイティブスピーカーとしては、相当な努力が必要だったはずです。
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経歴:実務と研究を往還するキャリア
1998年〜2003年:日本銀行での5年間
新卒で日本の中央銀行へ
慶應義塾大学卒業後、中室さんは日本銀行(日銀)に入行しました。
日本銀行は、日本の中央銀行として金融政策を担う最重要機関です。入行すること自体が、経済学を学んだ学生にとっては大きな名誉といえます。
日銀での主な業務
中室さんは日銀で、2つの重要な部署で経験を積みました。
調査統計局
- 日本経済の実体経済の調査・分析
- 経済統計の作成
- 短観(企業短期経済観測調査)などの実施
金融市場局
- 国際金融市場の調査・分析
- 金融政策の実施に関する業務
- 海外中央銀行との連携
この5年間で、中室さんはマクロ経済分析の基礎と、実務での政策立案の現場を経験しました。この実務経験が、後の研究に実践的な視点をもたらすことになります。
2003年〜2010年:アメリカ留学という決断
安定を捨てて学問の道へ
2003年、28歳の中室さんは人生の大きな転機を迎えます。日本銀行を退職し、コロンビア大学の修士課程に入学するためアメリカへ渡ったのです。
留学を決意した理由
当時の中室さんを突き動かしたのは、以下のような思いでした。
- より深く経済学を学びたいという純粋な知的好奇心
- 「教育経済学」という新しい分野への強い関心
- 世界最高レベルの研究環境で学びたいという向上心
- 日本の教育を科学的に改善したいという使命感
日本銀行という安定した職を辞めて30代で留学する——この決断は容易ではなかったはずです。しかし、この挑戦が、後の中室さんのキャリアを決定づけることになります。
7年間のアメリカ生活
修士課程修了後、中室さんはそのまま博士課程に進学。合計7年間、ニューヨークで学びました。
この期間に、中室さんは以下のものを獲得しました。
- 教育経済学の最先端の知識
- 厳密な研究手法(因果推論、計量経済学)
- 世界トップレベルの研究者とのネットワーク
- 国際的な視野
- 英語でのコミュニケーション能力
2007年〜2009年:世界銀行での経験
大学院在学中に世界銀行へ
コロンビア大学での研究と並行して、中室さんは2007年から2009年まで、ワシントンD.C.に本部を置く世界銀行(World Bank)でも働きました。
世界銀行とは
世界銀行は、開発途上国の経済発展を支援する国際機関です。
- 本部:アメリカ・ワシントンD.C.
- 加盟国:189カ国
- 使命:貧困の削減と持続可能な発展の実現
- 世界最大級の開発金融機関
世界銀行での業務内容
中室さんが配属されたのは、欧州・中央アジア局でした。
主な業務:
- 労働市場の経済分析
- 教育の経済分析
- 開発途上国への政策提言
世界銀行での経験は、中室さんに以下のものをもたらしました。
- 開発経済学の実務的な知見
- 教育が経済発展に果たす役割の理解
- 政策立案と実施のプロセスへの洞察
- 国際機関での働き方
2010年〜2013年:東北大学での研究者デビュー
2010年10月:日本への帰国
コロンビア大学で博士号を取得した中室さんは、2010年10月、日本に帰国し、東北大学に着任しました。
東北大学文学研究科 グローバルCOE研究員
グローバルCOE(Center of Excellence)とは、文部科学省による大学院教育支援プログラムです。世界最高水準の研究拠点形成を目指すもので、東北大学は「社会階層と不平等研究教育拠点」を運営していました。
中室さんの研究テーマは、まさに教育と社会階層の関係。東北大学のグローバルCOEは、理想的な研究環境でした。
2011年3月11日:東日本大震災
着任からわずか半年後、歴史的な大災害が発生します。
東日本大震災——。
当日、中室さんは出張で東京にいたため、直接の被災は免れました。しかし、その後の3年間、中室さんは震災に関する研究や被災地の教育支援にも力を注ぎました。
中室さん自身の言葉: 「震災当時仙台にいたものとして、被災地の復興は私の悲願です」
この経験は、中室さんの研究に「社会的使命」という側面をより強く意識させることになりました。
グローバルCOEプログラムは2013年3月に終了。中室さんは次のキャリアステップを考え始めます。
2013年〜2019年:母校SFCへの帰還
2013年:慶應義塾大学総合政策学部 准教授に就任
東北大学での任期が終了するタイミングで、慶應義塾大学総合政策学部(SFC)が教員の公募を行いました。中室さんは迷わず応募し、見事採用されました。
かつて学生として学んだSFCに、今度は教員として戻ってきたのです。
SFC着任を決めた3つの理由
中室さん自身が語るSFC着任の理由は、以下の3点です。
1. 政策の効果測定の重要性を理解してもらえる環境
教育経済学の研究は、単なる理論研究ではなく、実際の政策に活かすことが重要です。SFCは「問題解決」を重視するキャンパスであり、政策研究との親和性が高いのです。
2. 他分野との共同研究ができる環境
教育経済学は学際的な研究です。経済学だけでなく、教育学、心理学、社会学、情報学など、様々な分野との協働が必要です。SFCは学際研究を推奨する環境であり、理想的でした。
3. 学生の教育に積極的に関わりたい
研究だけでなく、次世代の育成にも情熱を注ぎたい。SFCの学生は主体的で、やる気に満ちています。そうした学生たちと共に学びたいという思いがありました。
中室さんの言葉: 「このように考えていくと、私には、SFCが自分を呼んでいるようにも思え、SFCの採用試験を受けました」
准教授時代の6年間
2013年から2019年までの6年間、中室さんは准教授として以下のような活動を行いました。
- 研究室の運営(少人数制、年間15人程度)
- 教育経済学の授業
- 学生の研究指導
- 学術論文の執筆
- 政府委員会への参加
- 2015年:『「学力」の経済学』出版
特に2015年に出版した『「学力」の経済学』は、37万部を超える驚異的なベストセラーとなり、中室さんの名を全国に知らしめました。
2019年〜現在:教授への昇進
2019年:慶應義塾大学総合政策学部 教授
准教授として6年間の実績を積んだ中室さんは、2019年に教授に昇進しました。
中室研究室の特徴
現在の中室研究室は、以下のような特徴を持っています。
少人数制
- 年間約15人程度の学生
- 個別指導を重視
厳しい選考
- 倍率約3倍
- 英語力と数学力を重視
- 研究への意欲を確認
個人研究中心
- 各学生が独自のテーマを設定
- データ分析手法の習得
- 論文執筆能力の育成
学生からの評判
学生たちは中室さんについて、このように語っています。
「ものすごく明るく、元気な先生です!毎日様々なところで研究活動を行われていますが、私たち学生のことをいつも気にかけてくださっています」
「時々話される竹中研での学生時代の話などもとても面白いです!」
「先生は学生にも研究には妥協させません。でも、ものすごく親身になってくださいます」
厳しさと優しさを兼ね備えた指導者として、学生たちから慕われていることがわかります。
2021年〜現在:デジタル庁での挑戦
2021年9月:デジタル庁シニアエキスパート就任
2021年9月1日、日本にデジタル庁が発足しました。その初代メンバーの一人として、中室さんはシニアエキスパート(デジタルエデュケーション担当)に就任しました。
デジタル庁での役割
中室さんがデジタル庁で担っている役割は、多岐にわたります。
- デジタル教育政策の立案・推進
- GIGAスクール構想のサポートと効果測定
- 教育データの利活用の推進
- エビデンスに基づく政策形成の推進
- 学校現場のDX(デジタルトランスフォーメーション)支援
GIGAスクール構想とは
GIGAスクール構想は、小中学校の児童・生徒に1人1台の端末と高速ネットワーク環境を整備する国家プロジェクトです。中室さんは、この構想の効果を科学的に測定し、より良い教育環境の実現を目指しています。
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竹中平蔵の教え子という関係性
師弟関係の始まり:1994年〜1998年
竹中研究会での4年間
中室牧子さんと竹中平蔵氏の師弟関係は、1990年代後半、中室さんがSFCの学生だった時期に始まりました。
当時の竹中平蔵氏は、慶應義塾大学総合政策学部の教授として、将来の日本を担う人材の育成に情熱を注いでいました。(後に小泉純一郎内閣で閣僚を歴任することになりますが、当時はまだ学者としての活動が中心でした。)
竹中研究会の教育方針
竹中研究会は、以下のような特徴を持つ、極めてユニークな研究会でした。
「経済政策のリアリズム」を追求
- 理論だけでなく、現実の経済政策を研究
- 政策立案の現場を理解する
ケーススタディ中心の実践的学び
- 実際の政策事例を分析
- グループでのディスカッション
- プレゼンテーション能力の育成
学期末の「ミニカンファレンス」
- 学生が研究成果を発表
- 外部からゲストを招いての本格的な発表会
- 実践的なフィードバックを得る機会
理論とリアリティの両立
- 経済学の理論的基礎を重視
- 同時に、現実社会での応用を常に意識
竹中平蔵氏から受けた3つの重要な影響
中室さんが竹中氏から受けた影響は計り知れませんが、特に重要なのが以下の3点です。
1. 問題発見の重要性:「What’s the problem?」
竹中氏が研究会で最も頻繁に口にした言葉が、”What’s the problem?”(問題は何か?)でした。
この問いかけは、以下のような意味を持っています。
- 表面的な現象ではなく、本質的な問題を見抜く
- 問題を正確に定義することが、解決の第一歩
- 間違った問題設定は、間違った解決策を導く
中室さんの研究スタイルを見ると、この「問題発見」の姿勢が色濃く反映されています。『「学力」の経済学』で扱われているテーマ——「ご褒美で子どもを釣ってはいけないのか?」「少人数学級は本当に効果があるのか?」——は、すべて「What’s the problem?」から始まっています。
2. 事実に基づく議論:「Fact」の重視
竹中氏がもう一つ強調したのが、”Fact”(客観的事実)に基づく議論でした。
- 感情論や印象論ではなく、データで語る
- 客観的な事実を共有することで、建設的な議論が可能になる
- イデオロギーではなく、エビデンスで判断する
この姿勢は、中室さんの「エビデンスベースの教育政策」という主張に直結しています。日本の教育論が「〜すべきだ」という規範論に偏りがちな中、中室さんは一貫して「データは何を示しているか?」と問い続けています。
3. 学生主体の学び:「主役は皆さん」
竹中氏が研究会で繰り返し述べた言葉があります。
「竹中研の主役は皆さんだから」
教授は知識を一方的に教える存在ではなく、学生の学びを支援する存在である。学生自身が主体的に学び、議論し、発表する——この教育哲学を、中室さんは自身の研究室でも実践しています。
中室研究室の学生たちが「先生は親身に指導してくださる」と語る背景には、この竹中氏から受け継いだ教育観があるのです。
現在の関係:同僚として
2013年以降:師弟から同僚へ
2013年、中室さんがSFCに准教授として着任したことで、二人の関係性は「師弟」から「同僚」へと変化しました。
竹中平蔵氏は現在、慶應義塾大学の名誉教授として、引き続き大学に籍を置いています。
共通する姿勢
師弟関係から同僚関係になった今も、二人には多くの共通点があります。
- エビデンスベースの政策を重視
- 政府の有識者委員として積極的に活動
- メディアを通じた社会への発信
- 教育と実務の両立
- 「問題発見・問題解決」の姿勢
中室さんは、恩師・竹中平蔵氏の「問題発見・解決」の思考法を受け継ぎながらも、「教育経済学」という独自の専門分野を確立し、師とは異なる独自の道を切り拓いています。
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中室牧子の研究:教育経済学の世界
教育経済学とは何か
経済学の手法で教育を科学する
中室さんが専門とする「教育経済学(Economics of Education)」は、教育を経済学の理論と手法を用いて分析する応用経済学の一分野です。
教育経済学が解明しようとすること
教育経済学の研究者たちは、以下のような問いに答えようとしています。
- どのような教育方法が、子どもの学力向上に最も効果的か?
- 教育投資の費用対効果はどのくらいか?
- 教育は所得格差を縮小するのか、それとも拡大するのか?
- 親の学歴や所得は、子どもの学力にどの程度影響するのか?
- 奨学金制度は、本当に進学率を上昇させるのか?
- 教員の質を高めるには、どのような政策が有効か?
- 幼児教育への投資は、長期的にどのようなリターンをもたらすのか?
これらの問いに対して、教育経済学は「感覚」や「経験」ではなく、「データ」と「科学的手法」で答えようとします。
エビデンスベースの重要性
「根性論」から「科学」へ
中室さんが一貫して主張しているのが、教育政策におけるエビデンス(科学的根拠)の重要性です。
従来の日本の教育論の問題点
中室さんは、日本の教育論には以下のような問題があると指摘します。
規範論に偏りがち 「〜すべきだ」「〜であるべきだ」という主張が中心で、科学的根拠が乏しい。
個人的経験に基づく主張 「私はこうして成功した」という個人の経験を一般化してしまう。
科学的根拠のない「常識」 「ゲームは学力を下げる」「少人数学級は効果的だ」といった「常識」が、実は科学的に検証されていない。
エビデンスベースのアプローチ
これに対して、中室さんが提唱するエビデンスベースのアプローチは、以下のような特徴を持ちます。
データに基づく分析 大規模なデータを用いて、現象を客観的に分析する。
因果関係の特定 単なる相関関係ではなく、因果関係を厳密に特定する。
ランダム化比較試験(RCT) 医学研究で用いられる手法を教育研究にも応用する。
再現可能な研究 誰が分析しても同じ結果が得られるような、透明性の高い研究。
中室さんの言葉: 「残念ながら、日本ではまだ、エビデンスベーストの考え方が根付いていないのが実情です」
主な研究テーマ
中室さんの研究は、多岐にわたります。ここでは、代表的な研究テーマを紹介します。
1. 学校外教育バウチャー
研究内容: 低所得世帯の子どもに、塾や習い事に使えるクーポン(バウチャー)を提供した場合、学力や進学率にどのような影響があるかを分析。
問い: 教育格差の解消に、バウチャー制度は有効なのか?
2. 親の経済状況と子どもの学力
研究内容: 親の所得や学歴が、子どもの学力にどの程度影響するかを定量的に分析。
問い: 社会階層は世代を超えて連鎖するのか?貧困の連鎖を断ち切るには?
3. 奨学金の効果測定
研究内容: 奨学金制度が、進学率や卒業率、その後のキャリアにどのような影響を与えるかを分析。
問い: どのような奨学金制度が最も効果的か?
4. 幼児教育・保育の質
研究内容: 保育の質を客観的に測定する手法を開発し、質の高い保育が子どもの発達に与える長期的な影響を分析。
問い: 幼児期の教育投資は、どの程度重要なのか?
5. 教育とテクノロジー
研究内容: GIGAスクール構想など、ICTを活用した教育の効果を測定。
問い: デジタル技術は、本当に学びを深めるのか?
研究手法の特徴
中室さんの研究は、以下のような厳密な手法を用いています。
ランダム化比較試験(RCT) 医学研究で用いられる「ゴールドスタンダード」の手法を、教育研究に応用。
自然実験 政策の変更など、自然に生じた「実験的状況」を利用して因果関係を特定。
差の差分析(Difference in Differences) 政策の影響を受けたグループと受けなかったグループを比較。
操作変数法 因果関係を特定するための高度な統計手法。
これらの手法により、「相関関係」ではなく「因果関係」を明らかにすることができます。
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ベストセラー作家としての顔
『「学力」の経済学』(2015年)
日本に教育経済学を広めた歴史的著作
2015年6月に出版された『「学力」の経済学』は、中室さんの名を全国に知らしめた記念碑的な作品です。
出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン **発行部数:**37万部超(2024年時点) ページ数:約200ページ
本書の画期性
この本が画期的だったのは、以下の点です。
一般向けに教育経済学を紹介 専門的な学術書ではなく、親や教員、一般市民が読める平易な文章で書かれた。
「常識」に科学的根拠で挑む 「ゲームは学力を下げる?」「ご褒美で釣ってはいけない?」といった「常識」を、データで検証。
具体的な教育方法を提案 理論だけでなく、「では、どうすればいいのか?」という実践的な提案も含まれている。
主な内容
本書では、以下のような興味深いテーマが扱われています。
第1章:「ご褒美」で釣ってはいけないのか?
- 子どもにご褒美を与えることの是非
- 「テストで良い点を取ったらご褒美」は効果があるのか?
- どのようなご褒美が効果的なのか?
第2章:「ゲームが子どもに与える影響」
- テレビやゲームは本当に学力を下げるのか?
- データが示す意外な事実
第3章:「少人数学級」の効果
- 少人数学級は本当に効果があるのか?
- 費用対効果はどうか?
第4章:「いい先生」とは?
- 優れた教員の特徴とは?
- 教員の質を高めるには?
第5章:「教育にはいつ投資すべきか?」
- 幼児教育の重要性
- 教育投資のタイミング
受賞歴と評価
ビジネス書大賞 準大賞(2016年)
本書は、教育書としては異例の大ヒットとなりました。
読者の反応: 「教育の見方が180度変わった」 「子育てに科学的根拠を取り入れられるようになった」 「教育論が感情論ではなく、データで語られるべきだとわかった」
『「原因と結果」の経済学』(2017年)
因果推論の面白さを一般に伝える
2017年2月に出版された『「原因と結果」の経済学』は、津川友介氏(UCLA医学部助教授、当時)との共著です。
出版社:ダイヤモンド社 共著者:津川友介
本書のテーマ
この本は、「因果推論」という経済学の手法を、一般の人々にわかりやすく解説したものです。
因果推論とは: 「AとBに相関関係がある」ことと、「AがBの原因である」ことは、まったく別の話。因果推論は、この「因果関係」を科学的に特定する手法。
主な内容
本書では、以下のような身近なテーマを通じて、因果推論の考え方を学べます。
「メタボ健診を受ければ健康になる」は本当か?
- 相関関係と因果関係の違い
- 健康な人ほど健診を受けるという「逆の因果」
「テレビを見ると学力が下がる」は本当か?
- 単純な相関だけでは因果関係は言えない
- 交絡因子の問題
「偏差値の高い大学に行けば収入が上がる」は本当か?
- 学歴と収入の関係
- 選抜効果の問題
受賞歴と評価
週刊ダイヤモンド 2017年ベスト経済書 第1位
ジャーナリストの池上彰氏も、本書を高く評価しています。
池上彰氏のコメント: 「私たちがいかに思い込みに左右されているかを教えてくれる」
『科学的根拠で子育て―教育経済学の最前線』(2024年)
最新研究の成果を還元
2024年に出版された最新著書です。
出版社:ダイヤモンド社
本書の特徴
『「学力」の経済学』出版から約9年。その間に蓄積された最新の研究成果を、子育て世代に向けて発信した一冊です。
主な内容:
- 幼児教育の最新エビデンス
- デジタル時代の子育て
- 教育格差の問題
- 高等教育への投資
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メディア出演:わかりやすい解説で人気
テレビ朝日「大下容子ワイド!スクランブル」
木曜隔週レギュラーコメンテーター
中室さんは、テレビ朝日の情報番組「大下容子ワイド!スクランブル」に、木曜日の隔週でコメンテーターとして出演しています。
番組概要:
- 放送時間:平日 10:25〜13:00(テレビ朝日系列)
- 司会:大下容子アナウンサー
- 内容:政治、経済、社会問題を多角的に議論
コメンテーターとしての特徴
中室さんのコメンテーターとしての魅力は、以下の点にあります。
データに基づいた冷静な分析 感情論に流されず、常にデータや科学的根拠に基づいて発言する。
わかりやすい解説 複雑な経済・教育政策を、一般視聴者にもわかりやすく説明する。
親しみやすい語り口 学者でありながら、堅苦しくなく、親しみやすい雰囲気。
その他の主なメディア出演
中室さんは、多数のメディアに出演し、教育経済学の知見を広く発信しています。
テレビ番組
- NHK「クローズアップ現代」 教育問題の専門家として出演
- フジテレビ「ワイドナショー」 社会問題について経済学の視点からコメント
- TBS「ひるおび!」 教育政策について解説
- 日本テレビ「情報ライブ ミヤネ屋」 時事問題にコメント
新聞・雑誌
- 朝日新聞 論壇委員 定期的に論考を執筆
- 日本経済新聞「経済教室」 学術的な論考を一般向けに
- ダイヤモンド・オンライン 連載コラム
- 東洋経済オンライン 教育と経済に関する記事
ラジオ
- NHKラジオ第1「マイあさ!」 朝の情報番組に出演
- TBSラジオ「荻上チキ・Session」 社会問題について議論
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受賞歴・栄誉
中室さんは、その研究業績と社会貢献により、数々の賞や栄誉を受けています。
学術関連の栄誉
日本学術会議会員(第26期)
日本学術会議は、日本の科学者を代表する機関です。会員に選出されることは、学者として最高の栄誉の一つといえます。
日本経済学会・石川賞(2014年)
優れた若手経済学者に授与される賞。中室さんの研究業績が評価されました。
著書の受賞歴
『「学力」の経済学』
- ビジネス書大賞 準大賞(2016年)
『「原因と結果」の経済学』
- 週刊ダイヤモンド 2017年ベスト経済書 第1位
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プライベート:結婚はしている?
結婚に関する情報
中室牧子さんの私生活については、ほとんど公開されていません。しかし、いくつかの手がかりから、結婚されている可能性が推測されています。
推測の根拠
中室さんのFacebookアカウント名に「シロタ」という文字が含まれていることから、「シロタさん」という方と結婚されているのではないかと推測されています。
可能性:
- 旧姓「中室」、現在の姓「シロタ(白田?代田?城田?)」
- ただし、あくまで推測であり、本人からの公式な発表はない
研究と家庭の両立
仮に結婚されているとすれば、中室さんは以下のような多忙な日々の中で、家庭との両立も実現していることになります。
- 大学教授としての教育・研究
- デジタル庁シニアエキスパート
- 複数の政府委員会委員
- メディア出演
- 執筆活動
- 講演活動
この両立は、決して容易ではないはずです。中室さんの時間管理能力と、おそらくパートナーの理解とサポートがあってこそ実現しているのでしょう。
中室牧子が変えた日本の教育
「教育経済学」という分野の確立
2015年以前の日本
2015年に『「学力」の経済学』が出版されるまで、日本では「教育経済学」という言葉すらほとんど知られていませんでした。
教育については、以下のような議論が主流でした。
- 「〜すべきだ」という規範論
- 個人的な経験に基づく主張
- 「根性」「努力」といった精神論
- 科学的根拠のない「常識」
2015年以降の変化
『「学力」の経済学』の大ヒット以降、状況は大きく変わりました。
教育経済学の認知度向上 「教育経済学」という分野が、一般にも知られるようになった。
エビデンスベースの教育論の広がり 「データに基づいて教育を考える」という姿勢が、徐々に浸透してきた。
政策立案への影響 政府の教育政策にも、エビデンスベースの考え方が取り入れられるようになった。
政府の教育政策への影響
中室さんは、複数の政府委員会の委員として、実際の政策立案にも深く関わっています。
規制改革推進会議 委員として
- 教育データの利活用促進
- エビデンスに基づく政策形成の推進
- 教育の効果測定の仕組み構築
デジタル庁での活動
- GIGAスクール構想の推進と効果測定
- 教育DX(デジタルトランスフォーメーション)の加速
- データに基づく政策評価の実施
具体的な政策への貢献
中室さんの研究や提言は、以下のような政策に影響を与えています。
- GIGAスクール構想の設計と実施
- 教育データの標準化
- 幼児教育・保育の質向上策
- 奨学金制度の改革
次世代の研究者の育成
中室さんの功績の一つは、次世代の教育経済学者を育てていることです。
中室研究室の特徴
中室研究室は、以下のような特徴を持つ、厳しくも温かい研究環境です。
少人数制(年間約15人) 個別指導を重視し、一人ひとりの研究を丁寧にサポート。
厳しい選考(倍率約3倍) 英語力と数学力を重視した選考。研究への強い意欲を持つ学生を選抜。
個人研究中心 各学生が独自の研究テーマを設定し、データ分析手法を学び、論文を執筆。
学生の声
「先生は学生にも研究には妥協させません。でも、ものすごく親身になってくださいます」
「時々話される竹中研での学生時代の話などもとても面白いです!」
この研究室から、多くの若手研究者が育ち、教育経済学という分野を担っていくことでしょう。
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中室牧子から学ぶべきこと
中室牧子さんの人生とキャリアから、私たちは多くのことを学ぶことができます。
1. エビデンスベースの思考
感情ではなくデータで考える
中室さんから学べる最も重要な教訓は、「エビデンスベースの思考」です。
具体的には:
- 「〜すべきだ」ではなく、「データは何を示しているか?」
- 思い込みではなく、科学的根拠に基づく判断
- 感情論ではなく、客観的な分析
この思考法は、教育だけでなく、ビジネスや日常生活のあらゆる場面で有用です。
2. 挑戦し続ける姿勢
安定を捨てて新しい道へ
中室さんは、安定した日本銀行の職を辞め、30代でアメリカ留学という挑戦をしました。
教訓:
- 安定は大切だが、それだけが人生ではない
- 本当にやりたいことのためには、リスクを取る勇気も必要
- 挑戦が新しい可能性を開く
3. 学際的なアプローチ
異なる分野を統合する
教育経済学は、経済学だけでは成り立ちません。教育学、心理学、社会学、統計学など、様々な分野の知見を統合する必要があります。
教訓:
- 一つの専門性だけでなく、幅広い知識を持つ
- 異なる分野の専門家と協働する
- 複雑な問題には、学際的アプローチが必要
4. わかりやすく伝える力
専門知識を一般に届ける
37万部のベストセラーを生み出した背景には、難しい学術研究をわかりやすく伝える卓越した能力があります。
教訓:
- どんなに優れた研究も、伝わらなければ意味がない
- 専門用語を使わず、一般の人が理解できる言葉で説明する
- 具体例を用いて、抽象的な概念をイメージしやすくする
5. 社会的使命を持つ
研究を社会の役に立てる
中室さんの研究の根底には、「教育格差の解消」という強い社会的使命があります。
教訓:
- 自分の仕事が社会にどう貢献できるかを考える
- 専門性を活かして、社会課題の解決に取り組む
- 使命感が、困難を乗り越える原動力になる
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今後の展望:中室牧子の挑戦は続く
デジタル教育のさらなる推進
デジタル庁シニアエキスパートとして、中室さんは今後もGIGAスクール構想やデータ利活用の推進に関わっていくでしょう。
注目のテーマ:
AIを活用した個別最適化学習 一人ひとりの理解度に合わせた学習を、AIで実現する。
教育データの標準化 学校間、自治体間でデータを共有・活用できる仕組みを作る。
エビデンスに基づく教育政策の確立 政策の効果を科学的に測定し、PDCAサイクルを回す。
教育格差の解消
中室さんの研究の最終目標は、「教育格差の解消」です。
今後の重要な研究テーマ:
幼児教育・保育の質の向上 質の高い幼児教育が、その後の人生に与える影響を明らかにする。
教育バウチャーの効果測定 低所得世帯への支援として、バウチャー制度は有効か?
奨学金制度の改革 どのような奨学金制度が、最も効果的に進学を促進するか?
デジタル技術を活用した学習支援 オンライン学習など、新しい技術を活用した格差解消策。
国際的な研究ネットワークの構築
コロンビア大学での博士号取得、世界銀行での勤務経験を持つ中室さん。今後は、国際的な研究ネットワークの構築にも力を入れていくでしょう。
期待される活動:
- 海外の研究者との共同研究
- 国際学会での発表
- 海外の教育政策の知見を日本に紹介
- 日本の教育研究を世界に発信
次世代の育成
中室研究室から、さらに多くの優秀な教育経済学者が育っていくことでしょう。
次世代への期待:
- 中室さんが切り拓いた道を、さらに広げる
- 新しい研究手法の開発
- より多様なテーマへの挑戦
- 国際的に活躍する研究者の輩出
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まとめ:中室牧子という生き方
中室牧子さんは、奈良県に生まれ、慶應義塾大学で竹中平蔵氏の薫陶を受け、日本銀行と世界銀行で実務経験を積み、コロンビア大学で博士号を取得。そして母校の教授として教壇に立ちながら、日本における教育経済学の第一人者として活躍しています。
中室牧子の主な功績
✅ 日本に「教育経済学」という学問分野を確立
- それまで知られていなかった分野を、一般に広めた
- エビデンスベースの教育論という新しい視点を提示
✅ 37万部超のベストセラー『「学力」の経済学』
- 教育書としては異例の大ヒット
- 多くの親や教育者に影響を与えた
✅ エビデンスベースの教育政策を推進
- 政府の政策立案に科学的根拠を取り入れる
- データに基づく政策評価の重要性を訴える
✅ デジタル庁でデジタル教育を牽引
- GIGAスクール構想の推進
- 教育DXの加速
✅ 竹中平蔵氏の教え子から、独自の道を切り拓く
- 恩師の教えを受け継ぎつつ
- 教育経済学という独自の専門分野を確立
経歴のまとめ
1975年:奈良県に生まれる
1998年:慶應義塾大学環境情報学部卒業
- 竹中平蔵研究会5期生
- 「問題発見・問題解決」の思考法を学ぶ
1998〜2003年:日本銀行
- 調査統計局、金融市場局
- 実体経済と国際金融の分析
2003〜2010年:コロンビア大学(アメリカ)
- 2005年:MPA(公共政策学修士)取得
- 2010年:Ph.D.(博士号)取得
- 専攻:教育経済学
2007〜2009年:世界銀行
- 欧州・中央アジア局
- 労働市場と教育の経済分析
2010〜2013年:東北大学
- グローバルCOE研究員
- 社会階層と不平等の研究
2013〜2019年:慶應義塾大学准教授
- 母校SFCに教員として着任
- 2015年:『「学力」の経済学』出版
2019年〜現在:慶應義塾大学教授
- 教授に昇進
- 教育経済学の第一人者として活躍
2021年〜現在:デジタル庁シニアエキスパート
- デジタルエデュケーション担当
- GIGAスクール構想の推進
中室牧子が示す生き方
中室牧子さんの人生は、以下のようなメッセージを私たちに伝えています。
安定だけが人生ではない 日本銀行という安定した職を辞めて、30代で留学する勇気。
学び続けることの大切さ 常に新しい知識を吸収し、研究を続ける姿勢。
専門性と発信力の両立 深い専門知識と、それをわかりやすく伝える力の両方が重要。
社会への貢献 自分の専門性を活かして、社会課題の解決に取り組む。
次世代への責任 優秀な若手研究者を育て、分野の発展に貢献する。
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最後に:教育の未来を変える研究者
中室牧子さんは、今もなお第一線で活躍し続けています。
慶應義塾大学での教育・研究、デジタル庁でのデジタル教育推進、政府委員会での政策提言、メディアでの発信、執筆活動——多忙を極める日々の中で、中室さんは常に「エビデンスベースの教育」という信念を貫いています。
「教育は根性ではなく、科学である」
この言葉を胸に、中室さんはこれからも日本の教育の未来を変えていくでしょう。
そして、私たち一人ひとりも、中室さんから学んだ「エビデンスベースの思考」を日常生活に取り入れることができます。
感情や思い込みではなく、データと科学的根拠に基づいて考える——この姿勢が、より良い意思決定につながり、より良い社会を作っていくのです。
中室牧子さんの挑戦は、まだまだ続きます。
関連リンク
慶應義塾大学中室研究室 https://nakamurolab.sfc.keio.ac.jp/
著書情報
- 『「学力」の経済学』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)
- 『「原因と結果」の経済学』(ダイヤモンド社)
- 『科学的根拠で子育て』(ダイヤモンド社)
デジタル庁 https://www.digital.go.jp/
テレビ朝日「大下容子ワイド!スクランブル」 毎週木曜 10:25〜13:00(隔週出演)

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