
1903年に発表された ジャック・ロンドン の名作小説を原作に、ハリソン・フォード 主演で映画化された The Call of the Wild(邦題:野性の呼び声) 。Netflixで12/12(金)公開されます。
都会でぬくぬく暮らしていた犬 “バック” が過酷な自然の中で成長し、本能のままに生きる姿を描いたこの作品は、冒険と再生、そして“自然とのつながり”を感じさせる物語だ。
この記事では、映画のあらすじ、登場人物、見どころをわかりやすく紹介します。
映画「野性の呼び声」とは?
概要
- 映画「野性の呼び声」は、ジャック・ロンドンの1903年の小説 The Call of the Wild を原作とした2020年のアドベンチャー映画。
- 主演はハリソン・フォードで、その他にも オマール・シー、ダン・スティーヴンス、カレン・ギラン などが出演。監督は クリス・サンダース。
- 物語の舞台は1890年代末、ユーコン(カナダ/アラスカ近辺)のゴールドラッシュ期。この自然豊かな地で、バックという犬が運命の旅に巻き込まれていく。
テーマ・見どころ
この作品の大きなテーマは「文明と自然」「飼い犬から野生への回帰」「人と動物の絆」。ロンドンの原作で描かれていた過酷な自然の厳しさ、動物の本能、そして生きる強さ――。
映画では、都会暮らしから極寒の地へと転落したバックが、苦難の中で再び“自分らしさ”を取り戻す物語が描かれています。
バックの旅とソーントンとの出会い
物語は、カリフォルニア州サンタクララで裕福な一家に飼われていた大型犬バックの、平穏な暮らしから始まります。ところがある日、彼は誘拐され、ユーコンのゴールドラッシュに沸く北国へと売り飛ばされてしまう。
転売された先でバックは、郵便物を犬ぞりで運ぶ仕事に就きます。最初はそり犬としての暮らしに戸惑い、過酷な寒さや厳しい待遇に苦しむバック。
新しい飼い主たちや他の犬たちと関わる中で徐々に逞しく、そして仲間との絆を育んでいきます。なかでも、リーダーの座を巡る争いや凍った川での危機などを乗り越えたことで、バックは仲間たちから信頼される存在へと変わっていく。
しかしやがて、郵便物届けの仕事が消え、バックたちは新しい主人――金と名声を追う冷酷な金鉱掘り男に売られてしまう。
犬たちは過酷な労働を強いられ、バックも重荷に心身ともに疲弊します。そんなとき、運命の転機が訪れ・・・
ある日、バックは荒れた旅の途中で、初老の放浪者 ジョン・ソーントン(主演:ハリソン・フォード)と出会う。
ソーントンはゴールドラッシュに失望し、過去を背負ってひっそりと生きる男。
バックは彼と心を通わせ、やがて共に広大な自然の中で暮らすことを選ぶ。
バディのような人間と動物の新しい関係、そして“野性”への回帰――。バックは人との絆を胸に、本来の自分を取り戻す旅に出るのであった。
映画版ならではの魅力と賛否 ― CGI・映像・雰囲気
CGIによる動物描写と映像美
映画「野性の呼び声」では、バックを含むすべての動物たちがCGIで描かれています。
これにより、アラスカ・ユーコンの雄大な自然や氷河、吹き荒れる嵐といった過酷な環境をリアルに再現。映像の迫力や自然の美しさは大きな見どころ。
また、撮影や視覚効果には多くのコストがかけられており、映画全体として「冒険譚」「大自然との共生」「生と死のドラマ」といった重みあるテーマに挑んでいます。
賛否の分かれる演出とトーン
ただし、このCGI表現には賛否があります。ある批評では「動物たちの目や動きがどこか“人形”的”で、原作の“野性”を十分には伝えきれていない」と指摘されることも。
私はこの時代作品のためにはCGI使用はやむなしと思うが、どちらかといえば好きではないのです。
理由は動物の動きが不自然になるから。賛否の分かれるとところかな?
一方で「映像美と冒険感」「犬と人との絆」「自然や自由への憧れ」という部分は多くの視聴者の心をつかみ、ファミリー映画として楽しみやすい内容だ、という評価も。
見どころ:ハリソン・フォード × “バック” の絆

この映画の最大の魅力は、栄華の中でぬくぬく育った犬バックが、過酷なユーコンの自然の中で再生し、ついには本来の姿――“野性の王者”として生きる姿を取り戻す過程をたのしみたい。
そしてその旅のパートナーとなるのが、ハリソン・フォード演じるジョン・ソーントン。
過去の痛みを抱えながら孤独に生きる彼にとって、バックとの出会いは再生のきっかけ。二人(人と動物)の静かな友情、そして心の通い合いは、多くの観客の胸を打つのでは。
また、映画全体を通じて描かれる「文明 vs 野生」「安定 vs 自由」「人間 vs 自然」といった対立構造は、現代を生きる私たちにとっても示唆に富むテーマです。
自然の厳しさや美しさ、そして「本当に大切なもの」を、改めて考えさせられる作品だ。
ハリソン・フォードインタビュー
/映画.comより引用
ハン・ソロやインディ・ジョーンズ、リック・デッカード、ジャック・ライアンなど、ハリソン・フォードがこの世に送り出した人気キャラクターはいくつもある。
その多くが当たり役になったために、同じ役を繰り返すことが少なくないフォードにとって、「野性の呼び声」(公開中)のソーントンは、久々の新たなキャラクターだ。
息子を失い、絶望から逃れるように秘境にやってきた孤独な老人は、他の役者が演じていたら近づきがたい人間になっていたかもしれない。
だが、フォードは持ち前の愛嬌とカリスマ性をもって、観客の共感を呼ぶ人物に昇華させている。
自然や犬との絆などのテーマを含んだアドベンチャー作品に、本人も手応えを感じているのだろう。
普段のインタビューでは無口で知られる彼が、本作への思いを饒舌に語ってくれた。(取材・文・写真/小西未来)
本作は、アメリカの文豪ジャック・ロンドンが1903年に発表し、過去にも映画化されたことのある名作冒険小説を新たに映画化。
地上最後の秘境アラスカで、地図にない土地を目指してひとり旅する男ソーントンは、犬ぞりの先導犬としてアラスカにやってきた犬のバックと出会う。
やがてソーントンとバックのあいだに友情が生まれ、かけがえのない相棒となっていく。
――本作では犬との絆が核となっていますが、あなた自身も愛犬家ですか?
これまでの人生で、たくさんの犬たちを飼ってきた。
現在は我が家に3匹いるが、これまでに飼っていたすべての犬たちの思い出とともに暮らしている。
私の家族にとって犬は常に大事な存在で、犬を飼う機会があるのに、その機会をみすみす逃す選択肢は自分にはなかった。彼らは常に安らぎを与えてくれる。
単純なものを提供するだけで、私たちに奥深く、感動的な体験を提供してくれるからね。
ただし、「野性の叫び声」はいまとは異なる時代を舞台にしている。当時の犬は、いまのような相棒ではなく、召使いに近かった。
とくにゴールドラッシュの時代には、犬たちは酷使された。また、この映画には犬との絆のほかにもさまざまな要素が盛り込まれている。
実は原作はもっとシンプルで、当時の自然環境をリアルに描いている。今回の映画化にあたり、登場人物を増やして、異なる視点を導入するだけでなく、感動的な要素を増やすことができたと思う。
個人的には、これは世代が異なる家族全員で一緒に見て欲しいと思っている。語りあえる要素がたくさん詰まっているからね。
――ソーントンの愛犬バックは、「猿の惑星」シリーズで知られるモーションキャプチャー俳優のテリー・ノタリーさんが演じていたそうですが、演技に困ることはありませんでしたか?
彼は私の前では常にバックとしてお座りしてくれたので、大丈夫だったよ(笑)。
――(笑)。
テリーは単なるスタンドインとは違うんだ。徹底したリサーチに基づいて、犬として具体的な動作をしてくれた。おかげで、こちらは想像力を働かせる必要がなかった。
彼のおかげで演技に没頭できたんだ。彼には深く感謝しているよ。
――ご自身は自然と触れる機会はありますか?
実は、グランドキャニオンでの12日間の旅行から帰ってきたところなんだ。妻と息子と友人たちと一緒に、自然のなかで過ごした。
こうした体験をすると、人間は自然の上にあるのではなく、その一部であることを再確認できる。そうした要素は、この映画にもしっかりと盛り込まれていると思う。
実際、この映画はさまざまな要素がうまく絡みあって、自分の予想を超えてとてもパワフルな作品に仕上がっていると思うね。
――最後に「インディ・ジョーンズ5(仮題)」の近況を教えてください。
現在は、脚本の仕上げの段階だ。私たちが伝えたいと思うストーリーをどうまとめあげるか、という点で調整している。
私たちが目指しているのは、観客に「インディ・ジョーンズ」らしいフィーリングを喚起させると同時に、過去作を踏襲するだけの映画にしないことだ。
野心的で、本当にいい映画にしたいと願っている。まだ脚本執筆やスケジュール調整で葛藤しているがね。だが、必ず完成するだろう
まとめ
「野性の呼び声」は、ぬくぬくと過ごす“家犬”だったバックが、過酷な自然と厳しい試練を経て――本来の自分、そして自由を取り戻す物語。
ハリソン・フォードの渋くも優しい演技と、壮大な自然描写があいまって、“犬と人と自然”の絆の美しさを描いた、心に残る1本です。人間も動物も、そして自然も――すべてがつながっています。
そんなメッセージを感じたい方に、ぜひおすすめしたい映画だ。
ムービーくん感想
いや昔のアメリカの時代の映画って簡単に主役級がなくなるのです。
やはり寿命が短いだけに、あたりまえといえば納得。だからこそ現代人より生きることに真摯で貪欲。ぼーーっっとしていたらいきていゆけないのですよ。
ホント! 現代は特にSNSの時代なのでそのなかでは悪口三昧、名誉毀損とか?
そこに生きがいを見出す暇人も多い気がする。
そんな人々はダラダラと裁判所を忙しくしているだけでは。
でもこの時代はアメリカでも日本でも話が早い。いきなり殴られたり、傷つけられたり時には死にいたることも。理不尽だが時代背景がそうだからしかたない面が。
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